ウッドデザイン賞 受賞作品のデータベースが公開!素晴らしい受賞作品との関わりもありました。
2015年に創設され毎年開催されてきた「ウッドデザイン賞」。
弊社も受賞経験があり、また受賞したお客様の作品への材料提供なども行っております。
2020年の第6回までに受賞した全1,475点の作品全てを検索、閲覧できるツールとして、「ウッドデザイン賞 受賞作品データベース」が先日公開されました。
■ウッドデザイン賞とは?――――――――――
木の良さや価値を再発見させる製品や取組について、特に優れたものを消費者目線で評価し、表彰する新しい顕彰制度です。
これによって“木のある豊かな暮らし”が普及・発展し、日々の生活や社会が彩られ、木材利用が進むことを目的としています。
―――――――――(ウッドデザイン賞HPより)
2018年に特別賞を受賞した「USARA」というこちらの素晴らしい作品。
オリジナルの家紋デザインやアート作品を手がけ、また古くから着物に家紋を手で描く職人「紋章上繪師」として代々技術を受け継いでいる「京源」の波戸場 承龍氏のデザインした作品です。
日本の伝統的な家紋、そして日本文化に馴染み深い桜と梅を、木球を吊り下げ3Dで表現しています。
実はこの木球ひとつひとつは全て屋久島地杉!
このような素晴らしい作品に屋久島地杉材を使っていただけたこと、とても喜ばしく思います。
この「USARA」は2018年4月、京源様初の展覧会「KAMON EXHIBITION -家紋とアートの親和性- 」を荒川技研工業様の表参道ショールームTIERSで開催した際のメインの3Dアートオブジェ。
見る面によって桜と梅それぞれの形が表現されており、梅から桜の季節への移ろいを感じながら地杉の香りも楽しむことができる、素晴らしい作品です。(他写真は作品ページへ!)
元々この展覧会でこのデザインの作品を「木」で作成するということは決まっていましたが、樹種を何にするかは当初まだ未定でした。
そんな折、弊社顧客であるT-Plan様よりデザインファクトリーAZOTH様を紹介いただいたことがきっかけで、ご縁がめぐり京源様と繋がることとなりました。
皆様が弊社屋久島地杉プロジェクトに非常に興味を持ち、共感してくださったことで作品に屋久島地杉を採用していただくことが決定。
製作に関してAZOTH様もご協力くださり、様々な方の関わりによって完成が実現したのでした。
実は当時、材をきれいな球体に加工することに大苦戦。
「杉は柔らかい樹種」というイメージもあり、屋久島地杉も同じように考え木球加工することは難しい、とお断りされたこともしばしば。
実際杉で製作すると、欠けてしまったり粗削りな状態になったり、「球」とは言い難い仕上がりに。
しかし屋久島地杉は通常の杉よりも硬く、強度があるため加工には向いていました。
材の歩留まりの良さからロスも最小限で済んだのです。
それでも「球」になるまで簡単にはいかなかったものの、最終的にお願いした協力会社で作成していただいたものはとても素晴らしい木球に仕上がり、作品に使用できる完成度のものを生み出すことができたのです。
展覧会会場でも一際目を惹いていたUSARA。見る人を完全に魅了し、多くの方に印象深く残ったことでしょう。
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「USARA」をはじめ、受賞作品の検索は、各項目(年度、分野、部門、サブカテゴリ等)やニーズ検索(キーワード)などで行えます。作品詳細画面では画像のほか、概要、仕様、連絡先・入手先などの情報を閲覧できるようになっており、スマートフォンでも閲覧可能です。
先日チャネル通信でご紹介させていただいた、屋久島地杉材をふんだんに使った都田幼稚園など、その他様々なジャンルの受賞作品を見ることができるので、検索するだけでもおもしろく興味をそそられると思います。
数ある作品のなかから、ぜひ自分の好きな作品を見つけてみてはいかがでしょうか。