住宅の温熱環境において要となる開口部。YKK APが2021年に実施した検証*¹では平成25年省エネルギー基準に準拠した住戸にて、冬に窓から外に流出する熱の割合約50%・夏に窓から流入する熱の割合は約74%と、近年においてもなお窓を介して熱が大量に出入りしていることが分かりました。
しかし最近では、新築住宅の省エネルギー基準義務化にむけての動きや、環境問題に対す る社会の高い注目度から、国内でも高性能な住宅への関心が高まりつつあると感じています。一般社団法人日本サッシ協会が2019年に実施した住宅建材使用調査*²によると、国内のアルミサッシ使用率が減少する一方、樹脂サッシ使用率は22.3%と増加傾向にあり今後さらにこういった需要が拡大していくことが予想できます。
弊社で展開しているトリプルガラス構造・高性能樹脂サッシUNILUXにおきましても、高い断熱性能を望まれるお施主様や実務者様より、年々お問い合わせやご採用を頂ける機会が増えております。
現に今年の2月には、本商品をご採用いただいた二件の施工現場に立ち会わせていただきました。ヨーロッパ型サッシのUNILUXは、現場における施工精度や納まりの厳守が重要であり、それによって数値では表せられない性能の優劣が決まります。本レポートではUNILUXの魅力とあわせ、現場での施工過程についても皆さまにお伝えできればと思います。
*¹参照:YKK AP「樹脂窓のチカラ」
https://www.ykkap.co.jp/consumer/satellite/products_window/madokoto/power/
*²参照:「2021年3月版『住宅用建材使用状況調査』の概要」
https://www.jsma.or.jp/Portals/0/images/statistics/pdf/chousagaiyou2103.pdf
UNILUXで叶える、将来を見据えた省エネルギー住宅
神奈川県南足柄市。山や田んぼが広がるのどかな現場に、UNILUX(IsoPlus)を 全18枚納品させていただきました。
当建築の設計兼施主である、株式会社サオビ代表の島崎様。弊社主催の温熱環境セミナーや、東北エリアの住宅見学ツアーにご参加いただき、温熱環境に関する見地を深められここ数年で持論を確立されました。そして今回、自邸建築にて高い性能値に挑戦-HEAT20 G3レベル*3を実現すべく、Uw値0.79W/m²・KのUNILUXをすべての窓にご採用いただいております。身をもって家づくりに取り組まれる真摯なお姿は、一般のお施主様に寄り添った設計を行われている島崎様ならではだと感じます。
東面に大きく間口をとり、計12ヶ所に開口を設けた島崎様邸。1階のドレーキップ(内開き・内倒し)とFIX(固定)の連結窓、2階の連窓であるドレーキップは、現場総出で取り付けを行いました。